師匠と

「ところで師匠、叩き蟹をお演りになった会場は、観客がいたんですか?」
「いないんだよ。あたしも事前に確認していなかったんだが。観客のいないところで演ることもあるが、目の前で、スタッフやカメラマンが動き回っていて、実にやりにくいんだよ」
「なるほど、そりゃあ気が散って大変ですね」
「そうなんだよ」
…なんて言いつつも、あたかも観客が入っているように。
プロの技だと思います。
ところで、「五百羅漢」は、江戸崎の噺っ子連の有難亭真仮名さんが、既に上げていて、何度か口演しているようです。
「真仮名さんも、相変わらず頑張っているよ」と。
師匠のブログに、真仮名さんのメールが紹介されていました。
常に真剣に、稽古を続けている一人なので、ここに記す。
噺っ子連・有難亭真仮名からのメールです。
噺っ子連・有難亭真仮名からのメールです。
圓窓師匠へ。
昨晩、寄席蔵で[五百羅漢]を勉強させていただきました。
2階の稽古場に30人近くのお客様で大入りでした。
いやぁ、興奮冷めやらずといったところです。
日頃の稽古とお客様の前で口演するのとでは、丸っきり違いますね。
本当に勉強になります。
人情噺を人前で口演するのは初めてでしたので、これまで経験したことのない緊張感に身が引き締まりました。
ピーンと張り詰めた空気・・、どこかお客様との戦いのような・・、シーンとした中に飲み込まれそうな・・、お客様との対話でもあるのでしょうか・・、呼吸が合うというか・・。
最初は緊張していましたが、段々と物語の世界に入ることが出来、落ちの後、フッという間があり、ウワッという拍手が起きたのでボーっとしてしまいました。
今のベストは尽くせたと思います。
来月は初めて佐原で一人勉強会をやる機会をいただきましたので、 また[五百羅漢]を口演しようと思います。
落語は生き物ですね、本当に。
お客様と作り上げる芸です。
聞いて下さる方に、登場人物を喜んでいただける落語が出来るように心新たに一層精進します。 、
初心に戻った気分です!
ますます落語にドップリになりそうです(笑)
もう突き進むしかありません(笑)
今後ともよろしくお願いいたします。
…真仮名さん、どっぷり突き進んでいますよ。
人情噺の快感にも目覚めたようで、ますます楽しみです。
9月の千葉県立中央博物館のイベントでの梅八さんと真仮名さんとの共演が、今から待ち遠しいです。
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