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2015年6月23日 (火)

回収不能金5400億円

滞納された税金や企業への貸付金などで、回収できなくなったり回収できない見込みとなったりした金額は、全国の都道府県で5年間に5400億円に上るそうです。
http://www.nhk.or.jp/d-navi/link/kaisyuhuno/
武家の商法ならぬ、お役所の緩い計画や杜撰な審査などによるものが多い気がします。
そんな中で、個人的には親しみのあったというか、何度か利用したことのあるショッピングセンターが、典型的な失敗例とされていることを知りました。
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1988年(昭和63年)地元の業者6社による共同出資で「身延ショッピングセンター事業協同組合」を設立、30億円を投じて1993年(平成7年)に、大手の資本を受けない地域主体のショッピングセンターとして開店した。
食品館「ハウディ」と衣料店「ふじやエクセル」を核店舗とし、館内には専門店のほか映画館(ビデオシアター)、プール、スポーツジムなどの施設が入るなど、当時9千人程度の町としては巨大ともいえる商業施設であり、他の過疎地から視察がくるほどでした。

「へえぇぇ、こんな所に、こんな立派なものが・・」と驚いたものでした。
しかし誘いを受けた県内大手スーパーの社長が「裏に山が迫っており商圏として成り立たない」と進出を断念し、当時の身延町長も近隣に大型店舗が進出した時太刀打ちできるのかと先行きを危惧していたそうです。
が、その不安は的中し、身延町にほど近い甲府都市圏および静岡県富士都市圏に大手資本のショッピングセンターが開店すると、身延ショッピングセンターの経営が悪化。
入居していた専門店が次々と撤退し、2004年4月には映画館「COMAシアター」が閉館。客を取り戻そうと改装を行ない、「ハウディ」を「COMA食品館」に変更するなどして、2004年(平成16年)12月にリフレッシュオープン、2006年(平成18年)1月にケーズデンキを誘致し、「こまパワフル館」をオープンさせたが、ケーズデンキはわずか8ヶ月で撤退。
その後も、経営は一向に改善されることなく悪化の一途を辿り、2階を完全閉鎖し、エレベーターを使用不可にするなどの経営合理化をすすめていたが、2008年(平成20年)7月に、これ以上経営を継続をすることが困難となり、全面閉鎖されました。
閉鎖後も閉店ではなく営業休止扱いとし、再開を模索していましたが、施設は差し押さえられ、3度にわたる競売も買い手がつかなかったそうです。
この間、山梨県では中小企業向けに貸し出していた中小企業高度化資金のうち108億円が回収困難になるなど社会問題となり、そのうち身延ショッピングセンターへは22億円を融資し18億円が焦げ付いたことが発覚・・・・。

そうですよね。
上手く行くはずがありません。

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