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2015年3月 8日 (日)

気になる言葉

瀧口雅仁さんのツイート。
ここのところ気になる言葉のニュース。
「三寒四温」。
某落語家さんが先週位に挨拶に使用していて気になったのと、今日放送の「アタック25」でも「この時期使われる言葉で、暖かさと寒さが……」という問題の解答に使われていた。
「三寒四温」は冬の言葉で、使っても立春までだと思うのだが……。

実に、タイミングといい、感覚といい、シンパシーを感じます。01_07
冬の時期に寒い日が3日くらい続くと、そのあとに比較的暖かい日が4日続くという意味の言葉で、寒暖の周期を表しています。
もとは中国の東北部や朝鮮半島北部で冬の気候を表す言葉として用いられました。
冬のシベリア高気圧から吹き出す寒気が7日ぐらいの周期で、強まったり弱まったりすることに由来する言葉とされています.
ただし、これは気象学用語ではありません。
実際に日本では3日間寒い日が続いたあとに、4日間暖かい日が続くという周期が現れることはほとんどないのです。

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「三寒四温」という言葉は、もともと中国東北部や朝鮮半島北部で、冬
の時期に、寒さと暖かさの周期を表す言葉として使われ、その後、日本に伝わりました。
最近では「三寒四温」が本来使われる冬ではなく、春先に使われることが多くなっています。
日本では、早春に低気圧と高気圧が交互にやってきて、低気圧が通過し寒気が流れ込んで寒くなった後、今度は高気圧に覆われて暖かくなり、周期的な気温の変化を繰り返すことが多くなります。
このため、日本では寒暖の変化がはっきりと現れる春先にこの言葉を用いる人が多くなったと考えられます。
本来とは違う意味として使われるようになった言葉には、ほかに「五月晴れ(本来は梅雨の晴れ間を指したが、現在では5月の晴天という意味もある)」が知られています。
言葉は時代とともに変わりゆくものと言えるでしょう。

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