またひとつ昭和が・・・
えっ? まだ生産されていたの? というのが実感ですが。
世界のブラウン管テレビの生産が来年にも終了する見通しになった。
高画質の液晶テレビの普及によって、現在製造しているシャープとインドの2社が撤退するためだ。
日本では「昭和」を象徴する存在ともいえるブラウン管テレビが市場から消えることになる。
シャープはフィリピンでブラウン管テレビを製造・販売しているが、来春までに生産を終える方針を明らかにした。
インドの地場の2社も来年中に終える方向だ。
ブラウン管テレビは1940年代後半、米企業が世界で初めて量産。
日本ではシャープが53年に量産を始め、他の国内メーカーも相次いで参入した。
思えば、昭和30年代に我が家に初めてやって来たテレビも、シャープの14インチぐらいのだった気がします。
当時は、シャープ・早川電機と言っていた記憶があります。
このテレビで、家族揃って「ぽんぽん大将」や「お笑い三人組」や「ジェスチャー」や「紅白歌合戦」を視聴しました。
・・・それにしても、液晶で大成功した(その成功で大失敗した)シャープが、今までブラウン管も製造していたというのも不思議です。
シャープのフィリピン工場でて行っているのは「ブラウン管テレビ」のアセンブル(組み立て)で、ブラウン管は外部調達していて、その「ブラウン管テレビ」について生産を終了するということだそうです。
ブラウン管テレビの売れ筋は、画面サイズの小さい低価格機種が大半で、おもにASEAN諸国向けに輸出してきたそうです。
ところが、これらの国でも、デジタルテレビへのニーズが強まっていることや、主要部品であるブラウン管の調達が困難になってきたことから、製造を終了する判断に至ったと。
シャープは、フィリピンなどASEAN諸国での知名度が高く、それがブラウン管テレビの生産を現在まで継続させてきた、という側面もありそうです。
しかし、薄型テレビの低価格化が進み、価格差が縮小したこと、いわゆる新興国の所得水準が向上し購買力が増したことも要因かもしれませんね。