「立川談志 鬼不動」
落語の革命家・立川談志。
その核心は、業の肯定とイリュージョン。
談志の神髄を、「今」の談志に尋ね、志ん生、三平との座標軸の中に解き明かす試み。またまた談志本。
そんなに物凄い人だったんでしょうか?
そんなに落語が上手かったのでしょうか?
分かりません。
本人のみならず、取り巻きの方々にも金を稼がせてくれるというのは、ご本人の人徳か奇行か・・・。
先日、三遊派の話題を出しましたが、四天王といわれた「談志・志ん朝・柳朝・圓楽」のうち、柳朝師匠は若くして病気を患って亡くなりましたから仕方がないとして、後輩や我々のような落語ファンに様々なものを残してくれたのは、談志師匠と志ん朝師匠の二人だけのようです。
圓楽師匠は、マスコミ受けはしていましたが、やはり「芸」だとか、後継者だとか、没後の落語界への影響などを考えると、いささか・・・という気がします。
私個人は、素人として落語を演る時には、声のトーンやテンポなども考えると、圓楽師匠が一番ネタ本にしやすかったと思います。
志ん朝師匠は、「えぇ?」を多用するリズム感は、よくコピーしてしまっている人がいますが、素人がやると不自然になってしまいますし、談志師匠には、高座本としてはまとめづらいですから。
そう言えば、「深川三流亭」で、窓口さんが「船徳」を演りましたが、「んとうに(本当に)」という、これまた志ん朝師匠の口癖が、何と36ヶ所入っていたと、稽古の時に師匠から指摘されていたそうです。
「志ん朝節」は感染力が強いですからねぇ。
私の学生時代の持ちネタのうち、「ねずみ」「薮入り」「浜野矩随」「花筏」などは、圓楽師匠でした。
志ん朝師匠は「甲府ぃ」ぐらいで、談志師匠は皆無です。
ちなみに、柳朝師匠は、「花色木綿」の時に、一部を参考にさせていただきました。
本とは全く関係ない話題になってしまいました。
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