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2014年9月 2日 (火)

口偏に尊ぶと書いて「噂」

「浜野矩随」で、若狭屋甚兵衛が矩随に向かって言う台詞。
矩随さん、人てぇのはね、口偏に尊ぶと書いて「噂」ってぇ字が出来たなんて言うが、噂に尊ぶものはねぇや。
大抵が陰口や悪口だ。
だがね、男同士の付き合いってぇのはねぇ、面と向かったら相手がドキッとするようなことでも言ってくれ。
その方が気分いいや。
そり代わりなぁ、陰へ回ったら、どんなことでもいいから、そいつのことを褒めてやってくれ。
それが回り回って、耳に入った時の嬉しさってぇものはねぇんだよ。

口先ばかりで腸のない、裏のない江戸っ子気質を言っています。
ところで、偶然なんですが、妹が、息子が働いている会社のグループ会社にいます。(というより、妹の方が先なんですが。)
時々、息子の情報が妹の耳に入って来るようなんです。
先日、妹の同僚がグループの研修に参加したところ、息子が在籍している部署の同僚と一緒になり、息子の話題になったそうです。
息子のことを「とても性格がよくて、仕事も良く出来るので、本当に良い人に来てもらった」と褒めていたと、妹の同僚が聞いて妹に話してくれたと、妹から聞きました。
親にすれば、いつまでたっても子どもですが、とりあえず、他人様の前で頑張っている様子を聞くと、理屈抜きにとても嬉しいものです。
そうか、倅もそれなりに頑張っているんだな。
とても尊い「噂」を聞くことが出来ました。
とんだ、「親バカちゃんりん蕎麦屋の風鈴」ですね。
   這えば立て 立てば歩めの 親ごころ

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