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2014年9月21日 (日)

一人酒盛

実は、何が何だかわからないんです。
こんなに稽古をしなかった、こんなに仕上がりが遅かった、こんなに冷静に演った、こんなに汗をかかなかった、こんなに高座の前後のテンションが高くなかった噺は初めてだったからです。
一番不思議だったのは、台詞(言葉)が苦もなく出て来たこと。
高座本を隈なく覚えた訳ではないのに。
本番2日前になってやっと、読み稽古でなく、通しで、初めて演ったという状態でしたから。
確かに、高座本とはかなり違う言葉や言い回しになっているし、順番も違う。
酒を飲む仕草も、完全にぶっつけ本番で、ここで飲みたいな、ここが良いタイミングかな、ここで頭の中を整理しようかな・・・、そんなタイミングで飲みました。
一口目より二口目以降の方が、湯呑みを傾ける角度は大きく、喉を鳴らすタイミングは遅くしないと、湯呑みの中に入っている酒の量感覚が表現できないな・・・。
酔って来たら、ゲップも出るし、息を大きく吐いたりもするよな・・・。
そんなことを考えながら、一人芝居仕立ての噺を演りました。
終演後の帰り際に、千早亭地域文化創造館の館長さんから、「とても良かったですよ」と言われ、叔父からも「4ヶ月のブランクも感じさせない天晴れな高座だった」と言われました。
私は、いつ、この噺の稽古をし(てい)たんでしょう?
自分でも分かりませんが、ただ一つだけ言えるのは、普段から師匠に言われている「演読」にこだわったことでしょう。
楽屋で師匠が、「あたしも前座の頃は一生懸命、隅から隅まで覚えようとしていた時期があったよ」と仰っていました。
「あんなに長い噺をどうやって覚える(暗記)するんですか?」
私もよく質問されます。
最近は、「覚えていません」と答えています。
だって、本当ですから。
この噺で、何かひとつ、突き抜けたかもしれません。

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