« 郷土の代表 | トップページ | コノハナサクヤヒメノミコト »

2014年8月 7日 (木)

動物園

動物園の話題が出たので、落語の「動物園」のことも。
今でもよく演じられている、とてもポピュラーな新作落語です。
原話は英語圏に広まるジョークで、上方落語の二代目桂文之助が落語に仕立てたといわれています。
朝が弱く、力仕事が苦手で、口下手で、仕事勤めが続かない男。
ある日、ぴったりの仕事を世話してもらうことになった。
午前10時出勤でよく、何も持たないでよく、しゃべる必要もなく、昼食・昼寝付き1日1万円だという。
好条件に飛びついて紹介状を受け取った男が着いた現場は、なんと移動動物園。
移動動物園の園長は男に、虎の皮を渡した。
目玉展示の動物である虎が死んでしまったため、残った毛皮をかぶって虎になりすませ、という。
早速毛皮をかぶった男は虎の檻に入れられ、園長に虎の歩き方を教わった。
園長は、前足の方向と逆に頭を向けると虎らしく見えるといい、男の前でやってみせる。
開園時間になり、多くの観客が虎の檻にやって来た。
空腹だった男は、子供客の持っているパンほしさに思わず「パンくれ」とつぶやいてしまう。
それを聞いた子供にパンを投げ込んでもらうが、四つんばいの姿勢なのでうまく食べることができない。
仕方なく手でつかむが、とうとう子供に不審がられた。
男はうなり声をあげて子供を泣かせ、なんとかごまかした。
空腹が極まり、タバコも吸えず、難渋する男。
そんな中、動物園のアナウンスが「虎とライオンの猛獣ショー」の開催を告げた。
男は事前に説明を受けなかったので、慌てふためいた。虎の檻の中にライオンが放たれて、男はパニックに陥った。
ライオンはうなり声を上げながら男の耳元に近づいて、「心配するな、わしも1万円で雇われたんや」。

・・・私が、この噺を初めて聴いたのは、落研のOB落語会での、昼寝亭夕遊師匠の高座でした。
昔は、見世物は、いい加減なものばかりだったんでしょう。
普段は見られない品や芸、獣や人間を売りにして見せる小屋。
「(略)〜お代は見てからで結構だよ。さあさあさあさあ入って入って、間もなく始まるよ〜」と口上と呼ばれる呼び込みがあり、この口上は一つの風物詩でもあった訳です。

« 郷土の代表 | トップページ | コノハナサクヤヒメノミコト »

落語・噺・ネタ」カテゴリの記事