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2014年8月 2日 (土)

「一人酒盛」東西比較

「一人酒盛」の音源はあまり多くありません。
上方は、笑福亭松鶴師匠、桂米朝師匠と桂枝雀師匠ぐらい。
東京は、三遊亭圓生師匠と先代の柳家小さん師匠程度です。
この噺、元々は上方落語だったようですが、かなり古くから東西で演じられていたようです。
聞けば、あの三遊亭圓朝も得意にしていたということです。
ところが、この噺に限ったことではありませんが、東西では場面設定が違っています。
今まで、上方の師匠の音源は、意図して聴きませんでした。
東京も、聴いたのは、圓生師匠のを一、二度ぐらいです。
というのも、私が演らせてもらう圓窓師匠の演出は、完全に一人芝居になっていますから、他の師匠のは、あまり参考にならないかと。
まず、大阪のストーリー。
引越ししたばかりの男の家に友人が遊びに来る。引越ししたばかりの男の家に友人が遊びに来る。男は酒でも用意するからゆっくりしてくれと言いつつ、自分は壁紙を貼っているのでちょっと火を起こしてくれ、水を汲んできてくれ、うどんの出前を頼んできてくれと、友人に酒の準備を全てさせてしまう。
さて、壁紙貼りが終わり、飲み始めると酒はほとんど男が飲んでしまう上に、男は酒癖の悪く、友人に向かって言いたい放題。
友人は終いには怒って帰ってしまう。
そこに出前を頼まれたうどん屋が着き、「今すれ違った人は、注文しに来た人だと思うが、えらい怖い顔で出て行きましたよ」と言うと、男が「放っておけ、酒癖の悪い男だ」。
これが、江戸(圓窓師匠)では。
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うまい酒を貰ったから一緒に飲もうと、留さんを呼びつけたのが飲ん兵衛の熊さん。
肴は何にも要らないが、格好がつかないからと、留さんに刺し身を買わせて漬物を出させて、燗の用意までさせました。
ちょっと一口試してみようと口を付けなが「飲み友達は沢山いるが、留さんが一番好きなんだよ、二人でじっくりやろうよ」
「そう言われると嬉しいねぇ、で旨いかい」
「飲んでる時にせっつくんじゃねぇよ、もう一本熱いのを取ってくれ」
しゃべりながら延々と一人で飲み続けた熊さんが気分よく酔って、留さんに何か歌えというが、素面じゃ歌えねぇ。
だんだんぞんざいな口になり、終いに留さんを馬鹿呼ばわり。
とうとう留さんが一杯も飲まないうちに酒が無くなってしまった。
留さんが怒って飛び出すと、近所のおかみさんが飛び込んで来て、どうしたんだい、喧嘩でもしたのかい。 
「留公なら放っときな酒癖が悪いんだから」

上方では桂南天師匠から米朝師匠に伝わっているようです。
また、六代目松鶴師匠の十八番でもありました。
圓生師匠は三代目三遊亭圓橘から伝わったものだそうです。
・・・ということは、私のは、圓橘の流れということになりますね。
それにしても、圓窓師匠演出の一人芝居というのは、とても斬新ですが、とても難しいです。
ところで、Amazonを検索したら、柳家権太楼師匠が、2年前に朝日名人会でお演りになった音源がCD化されているようでした。
聴いてみようと思います。

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