師匠のブログ
三越落語会のことをブログでコメントされています。
http://ensou-rakugo.at.webry.info/201407/article_2.html
当日ご出演の師匠方との楽屋での会話の内容が、とても興味深くてわくわくしてしまいます。
正雀と芸談。南喬さんから聞いた話だと、正雀は言う。
先代の金馬師匠が[薮入り]を演って高座を下りたところへ、聞いていた客が来て、「あなたには子供はいないね」と言い当てた。
子を持つのと持たないのとでは、落語にも違いが出るようだ。
その客がどこを指摘してそう言ったのかは不明だが、今度、確認しながら故人のCDを聞いてみよう。
うんうん、そういうことはあると思います。
「藪入り」は、私の持ちネタでもあります。
私には倅がいますから、恐らく私が意識していなくても、下手なりに親父の部分が滲み出て来ると思います。
「かくばかり 偽り多き 世の中に 子の可愛さは まことなりけり」の古歌を読むところだけでも、愚息の顔が思い浮かびます。
出来不出来はともかく、間違いなく自分と同じDNAを持ったコピーですから、息子への思いというのは理屈を超越しています。
子は宝だと思います。
それが分かるか否か・・・、人の親でないと分からないでしょう。
私も、先代の金馬師匠の音源を聴いてみようと思います。
側にいた馬生(11)、曰く。「碁の噺を演って下りたら、『あなたは碁をやらないね』」と客に言われたという。
これもごもっともだと思います。
桂三木助師匠のサイコロを振る仕草は素晴らしかったと聞いたことがありますが、やはり経験者でないとリアルな表現は出来ないかもしれません。
・・・と言うことは、今チャレンジしている「一人酒盛」は、あまり酒の飲めない、酒好きではない私には、とても難しいのかもしれません。
歌丸兄の声が高座から聞こえてくる。[小間物屋政談]。
その声はいつもと変わらない。若いときから声を張るような口調だったので、それで衰えを感じさせないのだろう。
高座を下りた顔は正直言って、病いの顔だったが、声には張りがあり、まだまだ出来る。
あれほど強情に吸っていた煙草は止めたようで、「あの煙草も病の元なんですよ」としみじみ語る。
仰るとおり、歌丸師匠は、正直なところテレビで拝見する以上に痛々しい感じがしましたが、声の張りは素晴らしかった・・・。
師匠も、最近は寄席や落語会にご出演の回数が多くありませんから、こういう機会はとても楽しいことと思います。
各稽古連のワッフル、皆女(みなめ)、貴尾(たかお)、倉寿(くらす)、空女(くうにょ)、流三(りゅうざ)、今夢(いまむ)などが客席に陣取る。
終って、会食ならぬ会飲しそうなので、「行こう」と声を掛けて、近くの魚錠(うおてい・うおじょう)へ。
私は、所用もあったので失礼しましたが、閉演後は、素人弟子の方々と楽しく過ごされたようです。
それにしても、本当に素晴らしい落語会でした。
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