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2014年5月 7日 (水)

災害に備えて

連休中に大きな地震があって驚きましたが、全国の公的な施設でも、大地震等に備えて様々な動きがあるようです。
まず、富山県氷見市では、45年前に建てられた市庁舎が、震度6強クラスの地震で倒壊する危険が指摘されたため、廃校になった高校の体育館や校舎に移転したそうです。
また、全国の警察署の中で庁舎が最も古い京都市南警察署では、大地震で57年前に建てられた建物が使えなくなった場合に備え、機能を世界遺産の東寺に移転する訓練が行われたそうです。
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要するに、大地震で建物が使えなくなったと東寺(同時)に、世界遺産の東寺の境内に機能を移転するということなのだそうです。
コンクリートの建物は、堅牢とは言っても、築後45年や57年も経てば、倒壊する危険性が大きくなるんですね。
それに比べて、世界遺産はさすがですね。
尤も、建物を使用する訳ではないでしょうが・・・。
新幹線からも見えましたよね。あのお寺ですよね。東寺って。F0140720_2381173
東寺は、8世紀末、平安京の正門にあたる羅城門の東西に「東寺」と「西寺」という2寺院の建立が計画されたのが始まりのようです。
これらの寺院は、それぞれ平安京の左京と右京を守る王城鎮護の寺、さらには東国と西国とを守る国家鎮護の寺という意味合いを持った官立寺院であったと。
南北朝時代に成立した、東寺の記録書「東宝記」によれば、東寺は平安京遷都後まもない延暦15年(796年)、藤原伊勢人が造寺長官(建設工事責任者)となって建立したということになっています。
平安京鎮護のための官寺として建立が始められた後、嵯峨天皇より空海(弘法大師)に下賜され、真言密教の根本道場として栄えます。
中世以降の東寺は弘法大師に対する信仰の高まりとともに「お大師様の寺」として庶民の信仰を集めるようになり、現在も京都の代表的な名所です。
昭和9年(1934年)に国の史跡に指定、平成6年(1994年)12月には「古都京都の文化財」として世界遺産に登録されました。
当時(東寺)の嵯峨天皇も、大震災の時に警察署の機能を移転させるなんて、思いもよらなかったでしょう。
しかし、災害に備えるなら、東寺よりも西寺の方が相応しかったのかもしれません。
「災時(西寺)」と言うくらいですから・・・。

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