« 「第7回お江戸あおば亭」アンコール | トップページ | 皐月の落語徘徊 »

2014年5月31日 (土)

噺のここんとこ

師匠のブログの熱いところ・・・。
落語っ子連の稽古で越児の[芝浜]を聞いてて、主人公が河岸へ行って、女房に一刻早く起こされてことに気が付き、「帰って女房をひっぱたいてやろうかな」という言葉にちょいと引っ掛かった。

越児に「主人公の酒の飲みぷりはどうなの?」と問うと、「酒乱ではありません」と言う。
「だったら、暴力の影を窺がわせるような語彙は危険」と伝える。
この噺の既成の落ちを保持するのなら、言葉の選択をすべきだ。
しっかりした利口な女房だったら、主人公に依存症の気があるとすると、酒は勧めないはずだ。

・・・舞台設定、感情移入の最たるところだと思います。
こういう何気ない台詞に潜む不整合をチェックして、会話を作り上げないと、登場人物のキャラクターが多重人格になってしまうと言うことなんです。

« 「第7回お江戸あおば亭」アンコール | トップページ | 皐月の落語徘徊 »

師匠」カテゴリの記事