初カツオ
「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」
・・・江戸中期の俳人・山口素堂(1642~1716)の作です。目にも鮮やかな「青葉」、美しい鳴き声の「ほととぎす」、食べておいしい「初鰹」と、春から夏にかけ、江戸の人々が最も好んだものを俳句に詠んでいます。
この句が一躍有名となり、江戸っ子の間では、初夏に出回る「初鰹」を食べるのが粋の証となりました。
ところが、西日本の太平洋沿岸部で漁のシーズンを迎えた初ガツオが、記録的な不漁に見舞われているそうです。例年より海水温が低いことなどが影響しているとみられ、品薄のため値段は高騰し食卓にも上りにくい状況だとか。
専門家からは「産卵域にあたる赤道付近で外国の巻き網漁船による漁獲が増え生息数が減っている恐れがある」と、国際的な漁規制の強化を求める声も上がっているようです。
不漁のために、4月中旬に開く予定だった恒例のかつお祭りを中止したり、初ガツオ売り出しの折り込みチラシをやめたり・・・、大きな影響が出ています。
江戸っ子が泣いてしまいますね。
そう言えば、駿河湾のサクラエビも不漁だそうです。