シャッター通り?
静岡県富士宮市。
富士山の南西麓の街。
幼い頃の私には、買いたい物が何でも揃う、夢のような街でした。
両親と妹の家族4人で、買い物をしたり、食事をしたり。
今は、富士山世界文化遺産と富士宮焼きそばが有名な街。
そんな夢の街も、他の地方都市と同様、商店街などすっかりさびれてしまいました。
シャッターの閉まった商店街を歩くと、幼い頃にもあった懐かしい店も残っていました。
このおもちゃ屋さんでは・・・、そうだ叔父に電池でレールの上を走る新幹線のおもちゃを買ってもらいました。
そう、欲しいものばかりで、買ってはもらえなくても、店の中を歩き回ったものでした。
そうだ、貯めた小遣いで、ゴム動力で潜水しながら動く、「鉄人28号」のプラモデルを買いました。
生まれて初めて自分で組み立てたプラモデルでした。
こんなにこじんまりしていたんですね・・・。
昼食を、通りの和食の店で食べました。
初老のご夫婦がやっているようですが、時間をかけて手作りしてくれた和食膳がとても美味しかった。
「このあたりも随分寂しくなってしまいましたね」と、ご主人に勘定を支払いながら話しかけると、「ねぇ、すっかりと・・・」と、ちょっと寂しげな笑顔が返って来ました。
あの頃は、もう二度と戻らないんですね。