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2013年12月11日 (水)

錦繍

宮本輝さんの「錦繍」でした。
ストーリーなど全く忘れてしまいましたが、ある人から勧められて読みました。
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会って話したのでは伝えようもない心の傷。
14通の手紙が、それを書き尽くした。
「前略 蔵王のダリア園から、ドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトの中で、まさかあなたと再会するなんて、本当に想像すら出来ないことでした」運命的な事件ゆえ愛しながらも離婚した二人が、紅葉に染まる蔵王で十年の歳月を隔て再会した。
そして、女は男に宛てて一通の手紙を書き綴る――。
往復書簡が、それぞれの孤独を生きてきた男女の過去を埋め織りなす、愛と再生のロマン。

・・・どんなストーリーだったかなぁぁ?
「錦繍」という言葉に惹かれて読んだ気がします。
こんなレビューがありました。
電子メールで送信: y12.jpg
この小説の主人公有馬靖明は37歳。
偶然、訪れた蔵王のゴンドラリフトの中で、10年前に別れた妻勝沼亜紀と再会するところから物語は始まる。
2人の手紙のやりとりだけで綴られるこの物語は、最初は、お互いに離婚当時の事情を語るところから始まり、時には、相手を責め、時には詫び、悔いるということ繰り返す。
しかし、結局、今の自分の姿は過去の自分の行いの結果であり、今の自分の行動の積み重ねからしか、将来の自分の変化はあり得ないということに気がついていく。
過去を受け入れ昇華させる中で、今まで否定していた自分を受け入れ、お互い、それぞれの道を前向きに生きるようになる。
結婚前の20代半ばで一度読み、感動して人にも薦めた。主人公の年齢を過ぎた40代で再読し、死と再生という深淵なテーマをどこまで理解できたのかと考えている。
宮本輝ファンの私にとっての入門書であり、何度も読み返す座右の書でもある。

勧めてくれた人のことを思い出しました。
同じ職場にいて、直接の部下ではありませんでしたが、年は若かったけれども、とても素敵な人でした。
全く音信は途絶えていますが、幸せになったのかなぁ・・・。
この歳になると、今まで関わりのあった人のことを、突然何の脈絡もなく思い出し、懐かしむものですね。
もう一度会いたいなぁ・・とも思います。
ちょっとセンチメンタルになる(人生・季節の)秋の夕暮れ・・・。

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