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2013年12月21日 (土)

郷土出身の商人の噺

memo地元紙山梨日日新聞で、驚きの記事を見つけました。
郷土出身の商人の噺
旧鰍沢町の隣町で、今は2町が合併して富士川町になっている旧増穂町出身の商人、 樋口由恵さん(1895〜1974 年)ゆかりの噺(はなし)を披露する落語会が23日、地元「ますほ文化ホール」で開かれるそうです。
知りませんでしたが、交流の深かった昭和の名人八代目桂文楽師匠の十八番「つるつる」に「ひいさん」として登場するのがこの樋口さんだそうです。
郷土出身の商人の噺
当日は文楽師匠のお弟子さんの柳家小満ん師匠さんがご披露されるそうです。
「つるつる」は、お旦(スポンサー)と幇間のユーモアあふれる心の触れ合いが描かれる内容ですが、文楽師匠は実際のスポンサー だった樋口さんを、お旦のひいさんとして演じていたんですね。
同郷の人が黒門町の噺に、実名に近い状態で出ていたなんて…、驚きです。
ひいさんは、県会議長、甲府商工会議所会頭を歴任した樋口半六さんの次男。
長男でなかったため、他県で身をたてようと、1924年に神奈川県の川崎で川崎陸送を設立。
現在も、都内に本社を置き、各地に支店を持ち、業界トップクラスの業績を上げているそうです。
ひいさんは財をなし、文楽師匠の芸に心酔。料亭で文楽師匠をもてなす時は、幇間を必ず呼び「湯水のように金を使っていた」と、孫で現社長が仰っています。
さらに驚いたのは、文楽師匠をはじめ、六代目三遊亭圓生師匠、五代目古今亭志ん生師匠の「昭和の名人」と収まっている写真です。お孫さんの現社長によれば、「つるつる」でひいさんが豪遊する様子は、幼い頃に目にしていた景色そのものだったそうです。
文楽師匠や芸者を競馬場に連れていったことも噺に出て来ています。
この「小満ん・喬太郎二人会」は、明後日午後1時半開演で、入場料3千円(全席指定)。
思い切って行ってみようか…。
落語あらすじ事典「千字寄席」にも、この「ひぃさん」について説明があります。
文楽演出のこの噺や「愛宕山」に登場するだんなは、れっきとした実在の人物です。
八代目桂文楽の自伝「あばらかべっそん」によると、樋ィさんの本名は樋口由恵といい、
甲府出身の県会議員のせがれで、運送業で財をなした人。
文楽と知り合ったのは関東大震災の直後。
若いころから道楽をし尽くした粋人で、文楽の芸に惚れこみ、文楽が座敷に来ないと
大暴れして芸者をひっぱたくほどわがままな反面、取り巻きの幇間や芸者、芸人には、
思いやりの深い人でもあったとか。
「つるつる」の一八を始め、文楽の噺に出てくる幇間などは、すべて当時樋口氏がひいきにしていた連中がモデルで、この噺の中のいじめ方、からみ方も実際そのままだったようです。

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