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2013年12月18日 (水)

はしご落語会の感想

ご来場くださった方から、コメントをいただきました。
母親思いのくめちゃんの健気な様子がよく出ていました。
くめちゃんが住んでいる長屋の人達もいい人達のようですし、源さんのご好意のお蕎麦を食べておかあさんも直ぐに元気になるだろな、と温かい気持ちになる噺でした。

・・・と、私の噺の感想はここまで。
それにしても、師匠のお話をたっぷり聴くことが出来、とてもいい時間を過ごしました。
落語の前に「じゃ、頼むぞ!」と師匠が弟子に声をかけるのを、初めて聞きました。
声をかけられた窓輝さんも、初めてとおっしゃっていましたが。
師匠は、ゴルフのプロアマ戦に出場した経験から、落語のプロとアマが同じ高座に上がる場を作ったとおっしゃっていました。
永久さんはアマとは言え、「熟練の素人」ですから「半アマ」だと思いますが、お茶子さん(高座返し)の姿は初々しかったです。

ありがとうございます。
すすきみみずく
そうなんです。
師匠が創作されたこの噺は、昔話「すすきみみずく」のストーリー(流れ)の1ポイントを横串に見たような形で展開されています。
http://www.kishimojin.jp/story/story_01.html
お母さんの病気を治そうと、鬼子母神にお百度参りを続け、百日満願の夜にお告げがあった翌日のことです。
nnnn
くめちゃんが参道ですすきみみずくを売って、それが評判になって(売れて)、お母さんの病気が治るというストーリーに、心ない大人にすすきみみずくを壊されたくめちゃんが、鬼子母神の参道の脇の藪の中にある蕎麦屋で、温かい情けをかけられるという、裏話のような位置づけです。
健気なおくめちゃんを、鬼子母神の参道のケヤキ(並木)の枝の上から見守るみみずくをシンボリックに使い、お母さんの病気が癒えるだろうと予感させる演出をしたかったので、とても嬉しい感想でした。
そのために、師匠の高座本の「千枝」ちゃんを、昔話にあわせて「くめ」ちゃんにしたんです。
 圓窓師匠「鼓ヶ滝」
師匠は確かに、窓輝さんに「頼むぞ」と仰いましたね。
落語というのは、一人で演ずるものですが、何人かの出演者によって、一つの落語会が出来上がります。
ちょうど駅伝みたいなもので、チームプレーというか、分担みたいなものが、何となく醸成されるものだと思います。
師匠がこだわりの会で、「素人(アマ・私)からバトンを渡されて、今度はプロの番だ、頼んだぞ!」というお気持ちだったと思います。
その気持ちは、いつになく力や気持ちが込められていた「鼓ヶ滝」の熱演に通じるものだったと思います。

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