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2013年9月18日 (水)

井戸の茶碗

こりゃ見逃せない。
根津美術館です。
井戸の茶碗
11月2日から「井戸茶碗 戦国武将が憧れたうつわ」。
「井戸茶碗」とは、16世紀頃に朝鮮半島から渡来した高麗 茶碗と呼ばれる茶碗の一種です。
我が国では桃山から江 戸時代そして現代でも、侘び茶の道具として高い賞玩をうけています。
一見素朴な風情の茶碗が、なぜ戦国武将を魅了し、利休、遠州、不昧などの茶人の心を引き付けたのでしょうか。
国宝「大井戸茶碗銘喜左衛門」をはじめとする井戸茶碗の名品約70点を展示し、その謎を探ります。

会場で千代田卜斉や高木佐久左衛門に会えるかもしれない。
正直者の屑屋の清兵衛が浪人、千代田卜斎から預かった仏像を、高木佐久左衛門が買い取った。
煤けているのでぬるま湯で磨いたところ、台座の紙が破れて中から五十両の小判が出て来た。
仏像は買ったが中の小判は買った覚えが無いから返して来いと言われて屑屋が卜斎宅に行くと、一旦売ったものを受け取る訳にはいかないと断られる。
家主の口利きで屑屋が十両取って、双方二十両ずつ分けることで話が着いたが、卜斎はただ貰う訳にはいかないので形だけでもと、茶碗を贈った。
この美談が細川候の耳に入り、高木が磨いた茶碗をもって登城すると、井戸の茶碗という名器で、細川の殿様が三百両で買い取った。高木は半分の百五十両を卜斎に返すように、屑屋に託したが卜斎は娘を娶ってくれるなら支度金として受け取ると条件をだした。
屑屋が、今は長屋で燻っているが、こちらで磨けばいい娘になりますよと伝えると、いや、磨くのはよそう、また小判が出てはいけない。

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