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2013年8月31日 (土)

芸人さんへの敬称

http://www.yomiuri.co.jp/job/biz/qaetc/20130826-OYT8T00826.htm?from=tw
芸人さんに呼びかけるとき、どのような敬称がよいのかなんていう瑣末な話題です。
伝統芸の世界では、敬称一つとっても、昔から引き継がれてきた習慣や伝統に支配されています。
「師匠」、「先生」など、芸の種類によって、演者の敬称は微妙に変わるので、我々素人は、混乱しがちです。
一般的には、通ぶって師匠ではない人を「師匠」と呼んで失敗するよりは、誰にでも「さん」付けで通した方が無難だと思います。
ただ、古典芸能や演芸の人々と仕事の話をするという場合には、そうしたルールを知り、的確な敬称を使えば、相手の懐に飛び込むことも可能という訳です。

噺家は、前座、二ツ目、真打ちという順で出世の階段を上がります。
したがって、敬称もそれに合わせ、「もろもろ修業中」である前座さんと、「一人前の扱いだが、まだ寄席でトリをとる資格がない」二ツ目さんは、一般人と同じく「さん」で呼びます。
真打ちになって、初めて「師匠」と呼ばれ、以降は、中堅であろうと大ベテランであろうと「師匠」。

私は、直接会話するときは「師匠」って言うと思いますが、このブログでは、私と同年輩か若い噺家さんには、「さん」を使わせていただいています。
例えば、昇太さん、喬太郎さん、馬石さん・・・・。
講談師も、落語家と同様に修業中は「さん」付けですが、真打ちは「先生」と呼ばれます。
講談のルーツは、昔々、戦国大名に軍記物の講釈をした「太平記読み」だといわれています。
なるほど、本当に「先生」だったのですね。

浪曲師は、たいてい「師匠」ですが、例外があります、大スターや名人など、ごく少数の特別な演者のみ「先生」と呼ばれます。こうなると、文字通りの「敬称」です。
漫才や曲芸、手品、紙切りなど、いわゆる「色物」の人たちの敬称には、はっきりとしたルールがありません。あの漫才コンビは「先生」なのに、こちらの曲芸師は「師匠」と呼ばれている。
・・・まぁ、お互いの人間関係の粗密で、「○○師匠」を「○○さん」と言えるようになればいいなと思います。
それよりも、時々可笑しいのは、新聞などで、例えば「桂歌丸師匠」を、「桂さん」とか、「桂氏」というように、亭号を普通の人の苗字のように使うこと。
桂さんなら、まだ何となく苗字にありそうですが、「三遊亭さん」「古今亭さん」なんて・・・。
歌舞伎役者なんて、「中村勘三郎さん」を、「中村さん」って呼ぶと、何か薬局で名前を呼ばれているみたいです。

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