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2012年10月18日 (木)

落語の上下(かみしも)②

gemini引続き、師匠が稽古で仰る、落語の上下について。
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芝居の舞台の様子を見れば、よく分かります。
舞台に向かって右方が上手で、殿様と思しき人が座っています。
この場面では、左方の下手に、門の塀らしき建物と松ノ木がありますから、家の入口(出口)ということになります。
この上下は決まり事になっているのです。
落語でこのシーンを演る場合、殿様が二人の女性に話しかける時は、下手を向いて語ります。
観客席からは左方を見て、演者は右側(下手)を見る訳です。
ちなみに、真ん中の女性は、殿様に話す時は上手、左側の女性に話す時は下手を向いて話すことになります。
一番左側の女性は、殿様にも、女性にも、上手を向かって話しかけますが、目(あるいは顔)の方向や視線の高さを変えて、それぞれに話しかけるようにするのです。
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上の写真の例では、一番左側の男性(恐らく店の若い者)は、下手側から上手奥の方を向いて挨拶をしているようですが、落語では、上手(演者の左前方)に向かって語ります。
左から3番目の女性は、彼女の下手に2人、上手には4人もいますが、基本的には、上下いずれかを向いて、話す相手方の高さや遠近を意識して、顔や目で表現するんです。
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これは、歌舞伎など日本の芝居に限ったことではなく、演劇の世界でも同様ですから、上の写真の真ん中に立っている茶色のシャツを着た男性を演じる場合は、この位置関係をそのまま上下(じょうげ)で表現するのです。
よく、偉い人は必ず上手にいるから、台詞は必ず下手に向かって喋ると思い込んでいる人がいますが、舞台設定・位置関係に忠実に表現しないと、登場人物が多くなればなるほど、訳が分からなくなってしまいます。
こうして、上下をしっかりつけて演ずることにより、お客さまに写真と同じようにイメージしてもらうんです。
落語っていうのは、座って演る二次元の芸ですが、実は「3D」を表現しているという訳です。
・・・って、言うのは簡単なんですが・・・。 

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