米沢彦八
初代「米沢 彦八」(生没年不詳)は、江戸時代(元禄から正徳)中期の上方の落語家。
大道に床几を据えるだけの文字通りの「辻咄」から生玉神社(現在の生國魂神社)境内の小屋に、大道芸人が技を競いあい大いに賑っていた。
その中で彦八は人の足を止めて注目させるため、「当世仕方物真似」の看板を出して興行している。
彦八の咄は、落ちに重点をおいた新鮮な咄が多く、彦八の演じる姿を描いた挿絵などによると、立烏帽子、大黒頭巾、編み笠、湯呑茶碗などが描かれており、それらを駆使して演じたとみられる。
ことに物真似は大名に扮するのが得意だったとされ、後の「俄」の芸能などに繋がるものがある。
・・・ということで、上方落語の原型になったといわれ、初代「露の五郎兵衛」、「鹿野武左衛門」らと共に、「上方落語の始祖」や「落語家(落語)の祖」と呼ばれているという訳。
18世紀のはじめの頃のようですから、落語の歴史は約300年、寄席の歴史は200年強ということになりますね。
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