釣りしのぶ
いよいよ夏本番・・
今日も30~35℃の暑さになるのでしょう・・・。
涼しさを演出する道具としては、打ち水だったり、すだれや蚊帳、そうそう風鈴など、アナログなものがありますが、「釣りしのぶ」というのがあるそうです。
「釣りしのぶ」というのは、竹などの芯材に山苔を巻きつけ、しのぶ草を束ねて形を作ったもので、夏の暑さをねぎらうために家の軒先に吊るして楽しむものだそうです。
「しのぶ」は、木漏れ日が当たり、湿り気のある樹上や古木・岩肌などに着生している植物で、日本各地に分布しています。
釣りしのぶは、このしのぶと山苔・竹などを用いて、井桁やいかだ、灯篭などの風流な形に仕立てた観葉植物。
昔、東京の下町では、路地裏に入るとあちらこちらの軒下につりしのぶが下げられていて、夏の午後、庭先や砂利道に打ち水をすると、冷やされた空気が、風鈴の音とともに吹き込み、夏の暑さを和らげてくれたということです。