目薬
先日、風邪が原因か、目脂が酷いので眼科に行きました。
薬を処方してもらいました。点眼薬が3種類です。
2種類は、通常の液状のもので、最低5分以上間隔を開けて注すようにと。
もうひとつがチューブに入った軟膏状のものでした。
就寝時に、瞼を開げて、チューブの先が眼球と瞼に当たらないように、薬剤を押し出して・・・。
やってみましたが、とても"難攻"しました
落語の「目薬」は、ちょっと、まぁ「艶笑噺」というのでしょうか。
この噺は、寄席でも聴いたことがないかもしれません。
落語らしくて、とっても良い噺だと思うのですが・・。
登場する夫婦は、典型的な落語国の善良な市民です。
ある大工の亭主、目が患っており暫く仕事にも行ってません。
女房は「お釜の蓋が開かないから、仕事に行っとくれ」と頼みます。
亭主はそれもそうだと思いますが、医者に行く金はありません。
そこで、買い薬で治そうと、薬屋に女房が買いに行きます。
店で、いい薬がありますよと言われ、「使い方は裏に書いてあります」と言われそのまま帰ってきます。
早速使おうとしますが、開けてみると粉薬。
どうすりゃいいんだと悩んでいると、先ほど薬屋で言われたことを思い出します。
裏を見ると字ばっかり・・・俺、字よめねえんだよ・・・困っていると、「ん、かなだったら何とか読める」
そう言って読み始めます「こ・の・こ・な・く・す・り・は・・・・」
さてこの次が漢字で書いてあって判りません。
「こりゃなんて字だ」「おまいさん、これは湯屋の女湯にある字だよ」
「そうか!女、と言う字か・・」
「おんな、しりにつけて、もちうべし」
古い字で”め”と言う字を”女”と読んでしまったのです。
女房の尻を出させて、そこに薬を付けます。
「ちょいとおまいさん、なんであんたの目を治すのに、あたしの尻に薬を付けるのさ?」
「だって、そう書いてあるから仕方ないだろ!それに家ではおんなはお前しかeないんだから・・・」
という訳で、亭主は女房の尻に顔を近づけています。
女房はくすぐったくて仕方ないので、思わず・・・ブーとやりました。
「馬鹿野郎!いきなりするから、薬が全部俺の目に・・・・そうか、こうやって付けるのか!」
ねっ、いい噺でしょ。
同じようなパターンで「尻餅」という噺もあります。
おかげさまで、私の眼もかなり回復して来ました。
« いつもの・・・ | トップページ | 「あおば亭」直前になって »
「落語・噺・ネタ」カテゴリの記事
- 稽古をした演目(2020.09.09)
- 十八番(2020.07.13)
- 「紺屋高尾」と「幾代餅」(2020.06.18)
- 落語DEデート(2020.05.24)
- 古今亭志ん朝を聴きながら(2020.05.23)