「Ⅰn」さん
赤坂の”凡”で、久しぶりに「Ⅰn」さんとも話しました。
彼女は、「番外あおば亭」にご主人と二人で来てくださいました。
このご主人が落語好きなんだそうです。
お二人とも、オッサンたちの暇つぶしの会程度の気持ちで、来てくださったようです。
勿論、その通りですが・・。
その時の感想を聞かせてもらいました。
かみさんに誘われて来た「浅草ことぶ季亭」。
なんでも東北大落研OB有志の落語会だということで。
かみさんが昔から知っている人が出演するということで、かみさんと二人でちょっと覗いてみることにした。
(これも浮世の義理というやつ・・?)
でも、落語は昔から大好きで、家に落語のCDやDVDもかなり持っていて、いつもよく聴いている。
寄席や落語会にもよく行ったものだ。
だから、まぁたまには素人の落語会を聴くのもいいだろう。
(時間は流れて)
出演者は全員素人とは思えない、なかなかの出来で、みんなそれぞれ個性的で上手い。
かなりのレベルの落研だと思う。
かみさんも、生で落語を聴くのは初めてだが、そこそこ楽しんでくれている様子。
しかし、いかんせん会場が狭い。
狭い会場が満員だから、暑くて息苦しい・・・。
それにしても、小さい小屋とはいえ、よくもこんなに入ったものだ。
かみさんは、途中、ちょっと疲れたようで、ウトウトしていたみたいだ。
でも、噺を聴きながら居眠りをするというのは、とても贅沢なことだ。
落語会も、膝返しの「林家あずみ」さんの三味線漫談で、ぐっと会場が盛り上がって来た。
さぁ、トリは、かみさんの知人の「金願亭乱志」という人だ。
プログラムを見ると、この乱志さんは「浜野矩随」を演るみたいだ。
実は、「浜野矩随」は、私も大好きな噺で、家にある先代の圓楽師匠のCD・DVDの中でも、一番好きな噺だ。
・・好きな噺だが・・・、この噺はとても難しいぞ・・。
いくら落研出身だとはいえ、大丈夫だろうか・・。
長講だから、リズムがなければ、冗長になってしまう。
隣にいるかみさんは、知っている人の高座だから、とにかくつっかえずに喋って欲しいと、固唾を飲んで、祈るように高座を見ている。
ところが、聴き始めて数分もすると、かみさんは、最初の心配などすっかり忘れた様子で、噺に入り込んでいるようだ。
これは・・・・
声も通るし、滑舌も良い。聴きやすい。
これは、落語を聴く側には、巧拙以前に重要なポイントだ。
人情噺のストーリーが、すんなりと耳に入って来る。
登場人物への感情移入も出来ているので、景色が浮かんで来る。
予想外に、とても良かった。
帰宅して、真っ先に、圓楽さんの「浜野矩随」を聴いて、乱志さんのと比べてみたが・・・・。
・・・と、「Ⅰn」さんの感想と、ご主人の様子をお聞きして、私が勝手に、ご主人の台詞のようにまとめてみました。
掛け目半分としても、大変有り難く思います。