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2012年5月 6日 (日)

五月幟

端午の節句にちなんだ落語です。
2年前に「東京落語会」で、圓窓師匠がお演りになりました。
http://ensou-rakugo.at.webry.info/201002/article_29.htmlPhoto_3
そもそも、「五月幟(ごがつのぼり、さつきのぼり)」とは、男児が生まれたことを天の神に告げその守護を願い、両家の家紋を入れ立てられる空高く幟のこと。
その幟を五月晴れの空に向けて立てる事から五月幟または、武者絵幟、節句幟と呼ばれる。

五月幟の図柄には、鯉の滝昇り、牛若丸と弁慶、日本武尊賤ヶ嶽七本槍、七福神、宇治川、富士の巻き狩り、川中島、竜虎、太閤加藤、錘馗幟などがある。
また戦時中は、肉弾三勇士、日清日露などを描いた図柄も用いられたそうです。

酒好き、博打好きの熊の子供の初節句に、女房の叔父さんが子供に五月人形を買ってやれと金をくれた。
熊には子供に五月人形を買ってやる甲斐性などないから、代わりに金を出してやろうというのだ。
熊は女房に五月人形を買ってきてやるから、叔父さんからもらった金をよこせというが、女房の方は途中で酒でも飲まれてはたまらないと金を渡そうとしない。
それでも熊は絶対に飲まないからと約束し、女房も五月人形だから男親に買ってもらったほうがいいからと、最後は折れて金を渡す。Photo_4
さっそく人形を買いに向う熊だったが、料理屋の二階から弟分の声が掛る。
喧嘩の手打ちをしているところだが、少しでいいから顔を出して意見をしてくれという。
今日はよんどころない用事があるからダメだと熊は断るが、結局は「兄い、兄い」とおだてられて二階に上がってしまう。
喧嘩をした弟分に意見をし帰ろうとすると、一杯だけ飲んでくれという。
一度は断ったが、注がれるままに一杯のみ、さらにもう一杯、好物の鰹のたたきを勧められてもう一杯と最後はかなり酔って、懐にあった人形を買う金を置いてきてしまう。
外に出て上がっている鯉幟を見た途端に、置いてきた金は人形を買う金だったと思い出したが後の祭り。
結局そのまま家に戻るが、赤い顔をしているから女房に酒を飲んでしまったことをすぐに見破られ罵られる。
「うるせぇ」と黙らせて二階に上がって不貞寝を決め込むが、そこに金をくれた叔父さんがやってくる。
女房から事情を聞いた叔父さんは怒ったが、熊は「人形は二階に飾ってある」と嘘をつく。
叔父さんはもとより嘘と見抜き、二階に上がってくる。
熊はそれを見て「下から二階にお上り(幟)」とか「酒に喰らい酔って真っ赤になった金太郎、酔いが覚めれば正気(鍾馗)になる」と誤魔化すが叔父さんは怒って「バカヤロウ」と大声を出す。
熊がすかさず「叔父さんありがとう。今のは大きな鯉(声)だ」

圓窓師匠の最初の師匠である、八代目春風亭柳枝師匠の十八番だったそうです。
もとは柳派の噺だったようで、柳家小袁治師匠の音源がありました。http://www.youtube.com/watch?v=EbMWlzM2in0
買いに行くのは、五月幟ではなくて五月人形ですが、オチの関係もあって、幟にしたんでしょう。

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