« 春風亭柳橋さん | トップページ | 落語DEデート »

2012年5月20日 (日)

定吉

「猫定」という噺の題名は、「猫と定吉」「猫好きの定吉」を縮めたものだと思います。
先日の工学院大学のオープンカレッジで、師匠が仰ったことが印象に残ります。
師匠も、プログで触れています。
昔、35年ほど前かな、、、。
小生がある会でこの噺を演ったとき、後日、「定吉とは小僧の名前である。博打うちに定吉という名は可変しい」という評を載せた新聞があった。

馬鹿馬鹿しくて、ものも言えない、、、、。
要するに、通ぶった?芸能担当記者が、落語の中で「定吉」というのは、子ども(お店奉公人)の名前であるから、この噺の大人の博打うちの主人公の名前が定吉というのはおかしい。
変えてやるべきである・・・、と。
例えば熊五郎にしたら、「猫熊」・・? パンダみたいです。
師匠が呆れかえるのは、なんと的外れで、ガチガチの硬い頭で、自分が一番落語を知っていると勘違いしているということ。
この噺は、もとは講釈から来ている噺で、その名残が随所にあるが、講釈の多くは、実際に合った事件を取材して、それをもとに作られた物が多い訳で、それが大人の定吉だったのかもしれないと・・・。
定吉だっていずれは大人になるのですから・・。
確かに、私もいくらか落語をかじっていますから、定吉という名前のイメージはありますが、あまりストーリーに関係のない部分で、定吉で演りたくない人は変えたら良いのであって、「定吉は子どもだ。題名を変えろ。」というのは、ねぇぇ・・・。

« 春風亭柳橋さん | トップページ | 落語DEデート »

師匠」カテゴリの記事