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2012年4月 8日 (日)

蕎麦山門に入るを許さず

restaurant蕎麦屋さんの屋号に「・・・庵」という名前が多い理由。Photo
享保年間に、浅草に「称往院」というお寺があって、境内に僧坊「道光庵」がありました。
道光庵の庵主は信州の人で蕎麦打ち名人でした。
法要のあとに参詣人に蕎麦を振る舞ったのがきっかけで、「称住院で出してくれる蕎麦はうまい」という評判が立つと、人々はお参りよりも、お蕎麦を目当てに訪れますから、「蕎麦切り寺」と呼ばれるようになりました。
こうして蕎麦処となった庵主は大忙しとなり、寺の修業がおろそかになります。
称往院の上人は、そんな庵主を嘆き、「お前が檀家に蕎麦を振る舞うおかげで、寺への参詣者が増えたのは結構なことだが、修業の妨げになっているようじゃ。明日より蕎麦を振る舞うことは相成らぬ」と蕎麦打ちを禁止してしまいます。
そして世間の人に告示したのが「蕎麦山門に入るを許さず」。
「仏道修業の障害となるものの入ることを許さない」という意味の結界石を山門の脇に建立しました。
称住院はその後、火事のため浅草から世田谷(北烏山)に移転して現在に至っているそうです。
蕎麦屋さんの屋号の「・・庵」は、この道光庵」にあやかり、「道光庵のようにおいしい蕎麦を出しますよ」というのが、屋号の由来だとか・・・。
なるほど、蕎麦(そう)だとは知りませんでした。
こういうことを知っていないと、あの噺の奥行きが作れないと思いますので、大変参考になりました。

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