三流亭まど絵「火事息子」
今回の発表会のトリは三流亭まど絵さん「火事息子」。
まど絵さんがこの噺にチャレンジしたいと言った時、師匠は「う~ん」と唸りました。
まださほどの経験のないまど絵さんには、さすがにこの長講は難しいと思われたのかもしれません。
それでも、お許しになったのは、発表会まで時間があるから、少しずつ作り上げて行こうと思われたからだと思います。
私は、全ての回の稽古を拝見した訳ではありませんが、それでも10回近くは聴かせていただいたでしょう。
その度に上達しているのは当然として、師匠の求めるバーも都度上がっていました。
「ん組」の稽古会で、窓口・まど絵・流三が揃って稽古をした時がありました。
その時師匠が「今日の稽古は充実していたね」と、嬉しそうに仰っていたのが忘れられません。
本番のまど絵さん、やはり稽古の量に裏付けられた自信からか、落ち着いた口調で噺が進みます。
あの難しい「火事息子」を、まど絵さんなりに自分のものにしている感じでした。
きっと、演っていて楽しいだろうな、落語中毒に痺れているだろうなと思いながら、楽屋の入口で、師匠の座っている椅子の後ろで聴いていました。
判断や評価をしてくださるのはお客さまで、役者不足の発表会だったかもしれませんが、やってよかったと思いました。
窓口さんもまど絵さんの主役二人の本当に素晴らしい高座でした。
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