つるつる
雪が積もって道路がツルツル・・という訳で。
「つるつる」という落語は、八代目桂文楽師匠の十八番で有名。
でも、私はあまりよく知らない・・・。
幇間の一八が、同じ家にいる芸者のお梅に「嫁に来ないか」と口説いたところ、お梅は「浮気な考えじゃいやだ。それと(一八には)お酒を飲むと物事がぞろっぺいになって、約束をしてもすっぽかしたりする悪い癖がある。それがなければお嫁に行ってもいいけど、今晩2時になったら、私の部屋に来て。ただし少しでも遅れたら、いつもの癖が出たんだと言うことで、この話はなかったことにしましょう。」と約束をした。
その日は、贔屓の旦那が来て付き合えと言う。
一八は、外へ行くとお梅との約束の時間に戻れないかも知れないので、今日は勘弁して欲しいという。
旦那がその訳を聞くと、一八は、しぶしぶお梅との約束を話した。
旦那が12時まで付き合えと言ったので、日頃世話になっている旦那だけに、一八も出かけることにした。
先方の御茶屋で、旦那が何か芸をやればそれを買ってやるからと言ったが、これという芸がないので、酒を湯飲みに一杯飲んだら金を出すという。
一八は、大好きな酒で金がもらえるならと、喜んで引き受けたが、何度か飲んでいるうちに酔っぱらってしまう。
もう少し飲めと言う旦那に、約束の時間だからと、断ってふらふらしながら帰ってきた。
二階へ上がったが、お梅との約束までまだ時間があるし、それにお梅の部屋に行くには師匠の寝ている部屋を通って行かなければならないので、あかりとりのさんをはずして、帯をほどき、裸になって、目隠しをして折れ釘に帯を結んで、これに捕まりながら、ゆっくりとおりていけば、師匠にも見つかることはないと、安心したら、酔いが出て寝てしまう。
時計のチンチンという音がしたので、帯に捕まりながらつるつるとおりていくと、下では、今みんなが朝飯を、食べようとしていたところ。
師匠が「おい、一八お前、何を寝ぼけているんだ」と言うと一八は「井戸替えの夢を見ました。」
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