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2011年11月 2日 (水)

お祭り佐七

先日の「ラジオ寄席」で聴いた「お祭り佐七」という噺。
久留米の藩士であった飯島佐七郎は、あまりにいい男だったので女達が騒ぎ、そのねたみから城を追い出され、親からも勘当される。
江戸の火消でめ組の鳶頭(かしら)、清五郎を父が世話をしていた縁から、ここの居候となり、火消になろうとする。2
この佐七郎が木遣りがうまく、男前でもあったので、祭となると方々から声が掛かる。
どこの祭でも彼の姿が見えたことから「お祭佐七」と呼ばれるようになった。
さて、若い衆が品川へ遊びに行ったが代金が払えず、佐七が居残りとなった。
朝早く、若い者が雑巾掛けをしているのを見ると、三十間もあろうという廊下をあざやかに拭く。
これを見た佐七が、「見事であっても、お前達は自然に任せているだけだ。術を加えたならば、一層みごとに参ろうから」と雑巾を奪ってやってみると、これがまた実にみごとに拭き、女郎達までが称賛する。
これを繰り返すうちに、見世に人がいない折を見計らって逃げ出してきてしまう。
4この話を聞いて呆れる鳶頭に、若い者達が佐七を若い者に加えるように願い出る。
いい男だが力もあるというのだ。
越前屋という米屋に四紋竜という仇名をつけられた力自慢がいて、これと佐七が喧嘩をしたというのだ。
佐七が四紋竜を肩へかついで投げると、目の前の金物屋を通り越して、砂糖屋の店先に積んである砂糖にすぱッと入った。Photo_4
見物人が、「やァ、砂糖漬けになったとは、甘え野郎だ」と声を上げたというのだ。
「気を失った四紋竜を引きずり出して、若旦那、えいッと鯖(さば)ァ入れたんです」
「何だ鯖ってェのは?」
「鰹だろう」
「ああ、そうそう、鰹ゥ……えへへ、昨日食った鮭ァまずかった……」
「それは活を入れたてんだろう」
「そうそう、若旦那がそう言ったよ。『野郎をかついだときに、金物屋へ放り込もうと思ったが、あそこじゃァとんがった物があって顔でも破くといけねえから、むこうの砂糖へ放り込んだ。相手が乱暴な野郎だから、砂糖漬けにしたのは正当(精糖)防衛だ』って」
「何を言ってるんだい」
・・・これが「お祭り佐七」の発端です。

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