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2011年11月27日 (日)

「仙都に笑いを」から

ここに1冊の小冊子があります。
「仙都に笑いを・東北大学落語研究部草創記」と言います。
200906061303000これは、我が落研の創部当時の先輩方が、平成17年に刊行された、落研誕生から初期の頃のことを著した力作です。
そこには、日本の高度成長とともに生きて来られた時代の、若さあふれる活動や出来事が活き活きと記されています。
現役時代に、伝説・口伝として聞いていたことを改めて知ったり、当時の先輩方の落語に対する情熱なども垣間見ることができるのです。
仙台市の図書館にも所蔵されているはずです。
この中に、先日「愛詩亭朝大」師匠の、談志師匠の思い出話に符合する部分がありました。
その前後の記事の一部を拝借してピックアップさせていただきます。
昭和36年7月に「第二回落語鑑賞会」を開催した。
今となってみると、その顔ぶれの凄いこと。
二度目の来仙となる、三遊亭全生(現圓楽)、古今亭朝太(故志ん朝)に、柳家小ゑん(現立川談志)、林家照蔵(故春風亭柳朝)、柳家小団治(故柳亭燕路)が加わり、後年に落語界を背負って立つ若手五人が揃った。
(中略)五人とも落語愛好家の間では実力の知られた若手注目株ではあったとはいえ、まだ二つ目。
仙台の皆さんにはそれほど名が知られていなかったこともあり、チケットを売りさばくのにいささか苦労した。
(中略)演目は以下のとおりである。(順不同)
  ◇ 紺屋高尾   三遊亭全生
  ◇ ずっこけ    柳家小ゑん
  ◇ 夏の医者   柳家小団治
  ◇ 風呂敷     古今亭朝太
  ◇ 麻のれん   林家照蔵

・・ということで、それでも会場の「日立ファミリーセンター」を満員にして、大盛況だったそうです。
下の写真は、その時の楽屋の模様だそうです。
       
一番早く亡くなった小団治(燕路)さんを真ん中に、後の「四天王」並んでいるという、物凄い写真です。
愛詩亭朝大師匠が、人形町末廣の楽屋に柳家小ゑんさんを訪ねるのは、この翌年のことだそうです。
http://ranshi2.way-nifty.com/blog/2011/11/post-411c.html
http://ranshi2.way-nifty.com/blog/2011/11/post-ec95.html
創部直後の落研と、当時落語界注目の若手成長株だった「四天王」、中でも「柳家小ゑん」の談志師匠が甦ります。
談志師匠が亡くなって・・・、この写真にいる新進気鋭の噺家さんたちは、全員鬼籍に入ってしまいました。

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