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2011年11月20日 (日)

三山亭多楽師匠から

東大落語会の「三山亭多楽」師匠から、「薮入り」乱志オリジナルの感想をメールで頂戴しました。

今回の「薮入り」口演で従来の地口落ちと違ったものを工夫しておられると聞き、どんな落ちかと楽しみにしていました。
「そうじゃねぇんだ。授かったものはなぁ、拾ったものは大事にしておくもんだ」という落ちは、あらかじめ夫婦の会話の中でせがれの亀吉が実は拾い子という仕込みがあり、なるほどと納得、単なる地口落ちに比べストーリー性において数段勝るというのが小生の率直な感想です。感心いたしました。

思った以上のお褒めをいただき、これまた大変嬉しく思います。
身に余る光栄という訳です。ありがとうございます。
                   金願亭乱志
多楽師匠はさらに続けて・・・、新工夫にヒントを得て、「そうじゃねぇんだ。授かったものはなぁ、拾ったものは大事にしておくもんだ」のあとに、「でも、それでは、あたしの気持ちが・・・」という亀吉の言葉を挟んで、 「なぁ、亀よ、大事に育てりゃぁ、きっと大きくなって帰ってくるよ」と付けたら、小さな元手が利子を生むのと、奉公に出した子供の成長とをかけて、より一層「薮入り」の噺の筋との親和性が増すかも・・・。
・・・と、付け加えてくださいました。
熊さんも、女房のお光さんも、奉公先の旦那さんも、勿論亀ちゃん自身も、典型的な善良なる落語国の住人で、そんなそれぞれの気持ちをふんだんに盛り込むことが出来れば、ますます素晴らしい噺になると思います。
そして、この人情噺の名作を、単なる地口オチでない形にすることで、さらに"格調"高いものにすることが出来れば、これはまた素晴らしいことだと思うのです。
多楽師匠のコメントに心から感謝です。

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