真景累ヶ淵③~豊志賀
この場面が、長講「真景累ヶ淵」の中で最も有名かもしれません。
情念、怨念というか、ドロドロしています。
1793年、根津七軒町に住む富本の師匠「豊志賀」は、出入りの煙草屋「新吉」と年が離れているがいい仲になる。
実は、この豊志賀は「皆川宗悦」の長女「志賀」だったのです。
志賀の父の宗悦を殺した深見新左衛門は新吉の父親だという因縁。
1794年、弟子の若い「お久」との仲を邪推したせいか、豊志賀の顔に腫物が出来、これがどんどん腫れてくる。
看病に疲れた新吉が,戸外でお久と出くわす。
2人で鮨屋の2階に上がると、急にお久の顔が豊志賀のようになる。
びっくりしてお久を置き去りにして「勘蔵」の家に戻ると、重病の豊志賀が来ている。
駕籠に乗せて戻そうとすると、七軒町の隣人がやって来て、豊志賀が死んだという報せ。
駕籠にいるはずだと一笑に付して中をのぞくが・・誰もいない・・。
豊志賀は自害していた。
そして・・・、「新吉の妻を7人まで取り殺す」という遺書が見つかる。
・・・七人までの妻を呪い殺すと新吉を恨んだ豊志賀。
果てることなく続く血で血を洗う殺し合いは、前世からの因縁か。
それとも呪いの鎌のせいなのか・・・・。
さらに続いてまいります。さて、ここまでのところで、ご質問はありませんか?
もう一度、登場人物系図で確認してみてください。
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「皆川宗悦」・「深見新左衛門」・「深見新五郎」・「お園」・「豊志賀」・「お久」・「勘蔵」・「お熊」・・・。
しっかり覚えておかないと、ぐちゃぐちゃになってしまいますよ。
さぁ、7人まで祟るという因縁は、まだまだこれからです。
が、本日はここまで・・!
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