スーツで落語?
産経新聞で見つけた記事。
着物を着て、座布団の上で演じるのが落語。
それを落語家、柳家花緑(40)は、フォーマルなスーツ姿で、椅子に座って演じる。
ネタは現代のもの。
題して「同時代落語」。
これには落語に対する花緑の思いが強く込められている。
「落語をいまだに敷居が高いと思っている人がいる。江戸時代から敷居が高かった時期がないのが、落語なのに」。
現代の人たちは、着物を着ているということだけで、そういう意識になるのだと花緑はいう。
「落語は同時代のもので、わかりやすく、面白いものなのに」
敷居を取っ払うアプローチの一つが、スーツ姿で椅子に腰掛けながら行う高座だ。
今年4月、都内で初めて行ったときには、小惑星探査機「はやぶさ」や、東京スカイツリーなどをネタにした。
ニュースが素材のため、作家によるネタの完成はギリギリまで遅れ、「4作を2日で覚えた。これほど稽古をしたことはなかった」と振り返る。
落語家になって31年目。
「このスタイルで面白いといわれるまでやりたい」と心を決めている。
花緑の同時代落語は、「柳家花緑独演会 花緑ごのみ」として29、30の両日、新宿・紀伊國屋ホールで演じられる。
う~ん・・・。どうだろう。
確かに、今や着物と言うのは非日常的な衣服かもしれませんが、非日常だからこそ、それが黒幕のようになって周囲を隠し、観客が落語の真骨頂である、耳で聴いてイメージを作り上げる作業がしやすくなる気がするのです。
そういう意味で、着物の方が、余計な景色が入らずに像を結びやすいと思います。
それに、スーツでは落語らしくなくなってしまう・・・。
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