真景累ヶ淵⑤~お累の婚礼
また新しい女が登場します。
しかも名前が「お累」というので、「累ヶ淵」と関係があるのかと思うのですが、そういう訳でもなさそうです。
私も、記憶を頼りにしていますので、正確ではない部分も多くなって来ます。
「新吉」は、「お久」が埋葬された羽生村の法蔵寺へ墓参をします。
そこで出会った「お累」が、江戸育ちの新吉に恋慕。
実はお累はお久の従姉妹で、父親は「皆川宗悦」の死骸を捨てた「三右衛門」なのです。
土手の「甚蔵」は、お久殺しに使われた質屋三蔵の焼き印がある鎌をネタに、お累の兄の「三蔵」から20両を強請ります。
その晩、お累が煮え湯で顔に大やけどをしてしまいます。
新吉をお累の婿にという縁談が持ち上がり、甚蔵は、新吉には借金があると嘘をつき、手切れがわりに金をだまし取ります。
婚礼の晩、お累の顔の変わりように新吉は驚きます。
「豊志賀」の因縁を感じて、新吉は改心します。
そしてお累が妊娠。1795年、「勘蔵」が危篤との報せを受け、新吉は江戸へ向かいます。
勘蔵の遺言で、新吉は自分が深見家の次男だと知ります。
下総への戻り道、駕籠で亀有へ向かいますが、どうしても駕籠が小塚原へ向かってしまいます。
小塚原で兄の「新五郎」が現れ、ついには斬られてしまう、というところで夢から覚めます。
駕籠から出ると、そこはやはり小塚原。
獄門の札に新五郎の凶状が書かれ、新五郎が「豊志賀」の妹の「お園」殺しの下手人だと知ります。
・・どうですか、兄弟と姉妹の複雑な関係、悲惨な結末。
因縁噺は佳境に入って行きます。
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