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2011年9月15日 (木)

横谷宗珉

「横谷宗珉四分一拵小柄付脇差(よこやそうみんしぶいちごしらえこづかつきのわきざし)」で出てくる刀剣装飾の金工職人、腰元彫り の名人です。 Photo_10
江戸中期の装剣金工師。通称は長二郎、のち次兵衛(じへえ)、晩年は遯庵(とんあん)と号した。
幕府御彫物役を勤め家彫(いえぼり)と称された後藤家の下地(したじ)職、横谷家初代宗与(そうよ)の実子とも養子ともいわれる。
京都に生まれ江戸に在住したが、因襲にとらわれた家彫の彫法に飽き足らず、父以来の役を辞し、自由な題材、材質、構図による絵画的な新作風を展開し、家彫に対する町彫(まちぼり)を創立した。

Photo_7作品は小柄(こづか)、笄(こうがい)、目貫(めぬき)、縁頭(ふちがしら)など多岐にわたり、赤銅魚々子(しゃくどうななこ)地に高肉彫(たかにくぼり)色絵を施す技法のほか、四分一(しぶいち)(朧銀(ろうぎん))地に宗珉創始による片切彫(かたきりぼり)のものがある。

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題材は獅子、牡丹、馬、虎などが選ばれ、英一蝶(はなぶさいっちょう)の下絵になる作も現存している。
代表作に『赤銅牡丹獅子揃物(そろいもの)』『十六疋(ひき)獅子図三所(みところ)物』『二王二所(ふたところ)物』などがある。
一門に子の宗与、横谷英精、柳川直政(なおまさ)、大森英昌(えいしょう)、古川元珍(げんちん)らがいるが、横谷家はその後あまり振るわず、門下の分派が大いに栄えた。
「宗珉の滝」という落語があります。
「竹の水仙」のような、「抜け雀」のような噺だった気がします。
立川志の輔さんが得意だったはず。

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