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2011年9月25日 (日)

「救いの腕」の稽古

さあ、サボりにサボっていて、救いの腕
ろくに覚えていない噺の稽古をしていただく時が来てしまいました。
今まで、20題以上の噺にチャレンジしましたが、これほど酷い状態、言わばスランプに陥ったのは、初めての経験です。
どうして稽古をしなかった(出来なかった)のでしょう・・・?
恐らくベースにあるのは、私のズボラでモラトリアムな性格に尽きると思うのです。
救いの腕
こんなことを自慢しても何にもならないのですが、昔受験生時代、(密かに)そこそこ勉強している癖に、クラスメートには「いゃぁ、昨夜は勉強しなかった」なんてウソをついて、相手?を油断させようという、姑息な心理戦が横行していましたが、今日の私は、本当に稽古をしていなかったのです。
せっかく師匠が創作した噺を演らせていただくのに、本番の千早亭の発表会までちょうど1週間しかないのに、何も出来ていない・・・。
今日の稽古も逃げ出したい気持ちでしたが、あと1週間あるから何とかしようという気持ちもあり、今日は師匠にお詫びをするつもりで、師匠から厳しく叱られることまで覚悟していました。
とにかく、ストーリー(台詞の順序立て)も曖昧、従って台詞は覚えていない、だから声に出す稽古はほとんど出来ていません。
やっと週末になって、冒頭の部分だけ覚えたという状態。
後は、高座本を手元に置いて、カンニングをしながら通してみようという、無謀なチャレンジです。
しかも、師匠の前で・・・。
絶望的な気持ちを奮い立たせて、「師匠、お願いします」と、正座してお辞儀をして始めます・・・。
しどろもどろになりながら、高座本をチラチラ覗きながら、屈辱の、崖っぷちの、師匠に対してまことに無礼な稽古が進んで行きます。
前半は何とか誤魔化せましたが、後半になると、綻びが大きくなり、ボロが出て来ます。
・・・それでも、何とか噺が繋がっていることが不思議でした。
・・・そしてやっとオチまで辿り着きました。
師匠の口から、「流三さん。酷い稽古不足だね。とてもじゃないが人様に聴いてもらえる代物じゃないね。落語を甘く見ちゃあいけないよ。」なんて言われるかと思いました。
まず、「師匠、酷い出来で申し訳ありません」とお詫びを言いました。
すると、「大丈夫、大丈夫。出来てるよ。」という意外な言葉。
いくつかコメントをいただきましたが、台詞と仕草の工夫について、アドバイスをくださいました。
流三:「師匠、この噺、本当に難しいです。」
師匠:「そうなんだよ。こういう創作噺はね、聴き慣れていないから、
    演者も観客もなかなか掴み辛いものなんだよ。」
流三:「稽古不足を棚に上げて生意気なことは言えませんが、落語
    にはほとんどない女性(姉妹)二人だけの会話でストーリーが
    進んで行くというのも、予想以上に難しくて・・。」
師匠:「そうそう、そうなんだよ。流三さん、例えば"岸柳島"っていう
    噺があるね。この噺を演る人は多いけれども、もし聴いている
    人がみんなこの噺を知らなかったら、恐らく最初から最後まで
    隅から隅まで聴かなくてはいけないから、受けないと思うよ。
    それぐらい、聴き慣れていない新しい噺っていうのは、難しい
    んだよ。」

・・・なるほど、もしかすると、私は物凄い場所に迷い込んでしまって、貴重な経験をさせてもらっているのかもしれません。
だって、今のところこの噺は、(この世で?)師匠と私しか演らないのだから・・・。
反省点はどっさりありますが、とても有意義な稽古になりました。
・・・疲労困憊・・・・。

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