伊予吉幽霊
「伊予吉幽霊」という噺は、私の記憶違いで、「にっかん飛切落語会」でなく「東西落語研鑽会」で初演された噺でした。
いい加減な記憶でしたねぇぇ。
あとで調べたら、「伊予吉幽霊」は公募作品。
第2回「全国落語台本コンクール」で最優秀賞作品賞を受賞した噺でした。
「雨治隆介」さんという若いフリーライターの方が書いたものだそうで、「第14回 東西落語研鑽会」で、正蔵さんが初演しました。
この落語会は、私も確か聴きに行きましたよ。
船が沈んで、死んでしまった伊予吉が、親友の枕元に立つ。曰く、「二人暮らしの母を悲しませたくない。いまから母の所に行って、伊予吉が無事でいるとウソをついてくれ」と。毎夜枕元に立って盆踊りしてやると脅されて、しぶしぶ母親の元に向かい、ウソをつく。翌日夜、伊予吉を連れて、二人連れで母の元へ。
・・・というのが原作だったはず。
ところが今回の正蔵さんの演出は、伊予吉は船が沈んで死んだのではなく、騙された女を追いかけようと、泳げもしないのに水に飛び込んで死んだという、ドジな設定でした。
初めて聴いた時の設定の方が良い気がします。
母の子を思う気持ちを慮る時に、死んでしまえば同じだとはいえ、死に方は船が沈んだ方が浮かばれる気がします。
(どちらも沈んだんだから、浮かばれないか・・・?)
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