師匠との雑談
師匠が出演していた浅草演芸ホールの楽屋で、圓生師匠の手によるものと思われる色紙の真贋をめぐる話。
この色紙には、富士山が描かれていて、「わが庵は我か庵はみやこの戌亥志家そ住む予を噺家と人は以うなり 六代 三遊亭圓生」と丁寧に書かれてあったそうです。
見たことのない歌と落款ですが、手は圓生師匠のに間違いないようだったとのこと。
百人一首に喜撰法師の歌で、「わが庵は 都のたつみ しかぞすむ 世をうぢ山と 人はいふなり」という名歌がありますが、これをもじったものです。
師匠:元歌の「みやこの辰巳」でなく、「みやこの戌亥(いぬい)」になっているんだよ。
流三:「戌亥」は北西の方角になりますから・・、圓生師匠のご自宅のあった柏木(北新宿)をさしているのではないですか?
師匠:うん、そうかもしれないね。
圓生師匠の若かりし頃の色紙。
垂涎の品物ですね。
ところで、晩年の圓生師匠は、色紙などに「根なし草語る浮世を圓く生き」と、よく書いておられたと思います。
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