« 歩き稽古 | トップページ | 読売GINZA落語会 »

2011年5月21日 (土)

師匠のコメント

「よくあんなに長い噺が覚えられますねぇ」と、よく言われます。
先日の扇子っ子連・千早亭の発表会の打ち上げの時にも、師匠がおっしゃっていたこと。
落語をどうやって覚えるかの真髄。
師匠がブログの中で、別の連の方へのコメントをしていらっしゃる中で、こんな部分があります。
  最初に稽古に肝心な事。
  暗記を最優先させてはいけない。
  「まず状況を思い描き、次に人物の感情を掴み、
  そして言葉をしっかりと覚える」
  こういう順が最適である、、。

「活字で覚えちゃいけない。登場人物の了見で・・。」ということです。
で、私も、良いように勝手に解釈して、「甲府ぃ」「花色木綿」などはネタ本すら作らず、今の「佃祭」も、一応ネタ本は作ってみたものの、ほとんど見ることもない。
見るのは、稽古をしていて、せいぜいキーワードのようなものを確認するぐらいです。
おかみさんが出してくれた煮〆の味がどんな味か、食べるシーンは出て来ませんが、イメージしておく必要があるかもしれません。Img_60887_3824617_2
この間の「花色木綿」で、羊羹を食べるシーンがありましたが、1度でなく、2度目にいっぺんに頬張る仕草を即興(アドリブ)で入れてみました。
だって、羊羹を一口食べただけでは、胸が詰まるはずがありませんから。
口いっぱいに頬張ったところで、2階から声をかけられて、驚いて喉・胸に羊羹を詰まらせてしまう。
それから、師匠に「直ぐに胸は叩かないよ。詰まってからだよ。」と言われたとおり、ちょっと間を置いて・・・。
これは、暗記から入ったら出来ないかもしれません。
だから、今の「佃祭」も、演っていて、本当に泣いてしまうしまうかもしれませんが・・・。
まぁ、ご愛嬌になるかもしれません。
美空ひばりさんが、涙を流しながら「悲しい酒」を歌うみたいに・・。

« 歩き稽古 | トップページ | 読売GINZA落語会 »

師匠」カテゴリの記事