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2011年5月28日 (土)

佃祭

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「いやぁ、よかった。」
「感動した。涙が出た。」
「さすがにトリだ。」
おかげさまで多くのお褒めの言葉を頂戴することができました。

・・・今まで、学生時代を含めて、何度人前で落語を演らせていただいたでしょうか・・・。
言葉に詰まったり、台詞を飛ばしたり、色々な失敗がありましたが、今回ほど頭の中が真っ白になったことはなかったかもしれません。
先輩の「愉し家弁痴」師匠からは、「稽古不足だね。4度も噛んでいた。」と、厳しい批評をいただきました。
実は、前半の部分で台詞が滅茶苦茶になっているのです。
ほとんどのお客さまは気がつかなかったかもしれませんが、 とんでもない状態になっていたのです。
今回のチャレンジは、自分の感性で、自分の言葉で作り上げたつもりでしたが、弁痴師匠の言葉通りの稽古不足と、私の人間性の不足が、露呈してしまいました。
とはいえ、ネタ本に頼らず、自分の言葉でやっていたので、頭の中が真っ白になっても、何とか噺を繋ぐことが出来たという部分もあったかもしれません。
そういう意味では、今後に向けて「力」が付いたんだと自負しました。

冷や汗か、熱演か、会場の熱気か、高座では汗だくでした。
お客さまが、涙を流している。
身を乗り出すほどに聴いてくださっている。
そんな雰囲気を皮膚で実感しながら、この噺にチャレンジして言いたかった台詞2つを、心をこめてやることは出来ました。
船頭の金太郎の次郎兵衛さんへの挨拶、そして与太郎の悔み。
ここのところは、何とかお伝えすることが出来たと思います。
「佃祭」・・。乱志の引出しに大切にしまえる噺になりました。

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