師匠は針 弟子は糸
「この人の弟子になる!」。
高校生の決断はアッという間だった。
師匠志ん朝が逝ってはや十年。30年間の師弟関係を描く鎮魂歌!
弟子志ん輔は、今の心境をこう綴る。
〈2001年10月1日、師匠古今亭志ん朝の死はわたしに重く辛くのしかかってきた。
ところが、悲しみとは裏腹にわいてきたあの解放感はいったいなんだったのか。
師匠への敬愛の強さだけ呪縛もあったのではないだろうか。
師匠の死によって「その縛りから解き放たれた」。そう感じたのだろう。
師匠への「不遜な思い」への償いは「追善」でしかなかったし、その方法がひたむきに稽古することだった。
あれから10年を迎える今、わたしは57歳になった。
最近ようやく嘘をつかずに本心を明かしても誰に憚ることのない覚悟が出来たのかも知れない。
志ん朝師匠が亡くなって10年になるんですね。
志ん輔師匠の本を読んでいます。
早く、大きな名前を襲名して欲しいものです。
古今亭志ん輔著「師匠は針 弟子は糸」(講談社・1600円)
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