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2011年1月 2日 (日)

山の神

「山の神」というのは、奥さん(妻)のことを言う場合が多いです。
本来は、文字通り、「山を守る神」のことですが、山の神は女性神として崇められることが多いことから、(自分の)妻という意味で使われることが多いようです。
一見聞こえがよいですが、山神が恐れられるものであったように、家庭の山の神も長く連れ添い、口うるさくなった(恐ろしい)妻という意味合いで嘲ったり、からかって言うときに使います。
くわばら、くわばら・・。
その「山の神」は、「スタート前、みんなに『楽しく走れ』と言ってもらって、本当に楽しく走れた。このチームに入って良かった」と涙ながらに語っていました。
過去2大会の「箱根駅伝」での爆発的な走りで、「新・山の神」の称号を得た絶対的エースのT大学のK選手。
そんな「怪物」も、昨春のけがを機に、今季は大不振に陥っていたようです。
夏場は全体練習についていけず、前哨戦となる出雲全日本選抜駅伝はメンバーから外されたり、全日本大学駅伝は2区で4位に終わり、敗戦の責任を一心に背負い込んでいたようです・・・・・。
そして、いよいよ今日の本番。
彼は気迫の走りで応えました。
3位でたすきを受けると、持ち前の攻撃的な走りで前を追った。
幾重にも続く坂道を、一際高い足音を響かせて駆け上がり、高低差864メートルもある急斜面を、鬼のような形相で攻め続け、そして、自らの足で、3年連続の往路優勝を達成しました。
知らない(時の)強さ。
がむしゃらに頑張れば勝てた去年までと、様々なことを知り、多くのプレッシャーを負う今年とは、全く違う心理状態だったことでしょう。
母校や自分自身の栄光を失う怖さ、周囲の大きすぎる期待・・・。
それに打ち勝った強さを、心から称えたいと思います。
"逢ひ見ての後の心に比ぶれば昔は物を思はざりけり"
(逢瀬を遂げた後の、この物思いに比べれば、まだ逢う事もなかった昔の物思いなど、ないようなものだったのだなぁ。)
・・・というのは恋歌ですが、「昔はものをおもはざりけり」というフレーズは、無知の大胆さを思い、知らずにいた方がよかったという後悔の気持ちの入り混じったという理解をすると、このK選手は、見事にこの葛藤と煩悶に打ち勝ったと言う訳ですね。

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