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2010年12月 7日 (火)

落語百選≪57≫

Issue_57_1

落語特撰の第57巻目。
 ◇  掛取萬歳     柳家さん喬
 ◇ お直し       古今亭志ん輔
良い噺家さんが演っているので、安心して視聴を楽しむことができます。

噺家列伝は「五代目三遊亭圓生」。
あの昭和の名人「六代目三遊亭圓生」師匠の義理のお父さんです。
圓生という名前を襲名するコースは、「三勇亭圓窓→橘家圓蔵→三遊亭圓生」というのが、パターンになっているようです。
先代圓蔵から桂文楽門下からの襲名となっているので、今の圓蔵師匠が圓生に繋がることはないと思いますから、名前で言えば圓窓師匠ということになる訳ですね。
五代目の圓生は、別名「デブの圓生」。
数々の人情噺の名手だったそうです。
同じ圓生という名前でも、随分雰囲気が違うものですね。
また、義理の父親として、伸び悩んでいる息子のことを心配していたこともあるようです。
後の昭和の名人も、停滞・低迷していた時分があったんですね。
ところで、鰍沢の「法論石」に圓生ゆかりのものが残っていると聞いたことがありますが、これが五代目だったかと思って調べてみると、残念ながら、その前の四代目圓生だったようです。

「掛取(萬歳)」という噺は、落語だけにとどまらない芸達者でなければやれない噺です。
さん喬師匠も面白いですが、柳亭市馬さんのもいいでね。何と言っても<本人が一番楽しんでやっていますから。
「お直し」という廓噺は、どうも陰気というか陰惨というか、どうしても好きになれません。
古今亭志ん生師匠が、この噺で大きな賞もらったということですが、陰気な噺を活き活きとした噺に作り上げた芸は、評価されても・・・。
やりたくない噺です。個人的には。

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