« 志ん輔・扇遊の会 | トップページ | OB落語会のDVD »

2010年11月21日 (日)

伊勢屋、稲荷に犬の糞

花のお江戸の名物といえば、「武士・鰹・大名小路・生鰯(広小路)・茶店・紫・火消し・錦絵。火事に喧嘩に中っ腹。伊勢屋・稲荷に犬の糞」・・・です。
最後の「
伊勢屋・稲荷に犬の糞」という言葉にあるとおり、江戸の町には、この3つがやたらと目についたそうですな。

「伊勢屋」というのは、伊勢(三重県)出身の商家のことです。
幕藩体制が整ってくると、江戸へ進出してくる商人が増え、とくに、伊勢、三河、近江、京都、堺などの商人が進出し、出身地を屋号としたため、江戸中に伊勢屋、三河屋、近江屋といった看板が立ち並ぶことになったのだそうです。
就中、江戸初期には、木綿や紙・荒物・椿油・菜種油・茶などを商う「伊勢屋」の看板が最も目立ったとか。
江戸という街は、17世紀になってから作られた街ですから、全国から人が集まって来たという訳ですね。神田駿河台や佃島も、幕府が諸処の理由から地方の人たちを江戸に呼び寄せて住まわせた地名の名残りです。

「稲荷」の総本山は、京都の伏見稲荷大社。
もとは帰化人である秦氏の氏神で、平安時代、秦氏が政治的に力を持つと、京全体で信仰されるようになったそうです。Image
「稲」という言葉が入るように、当初は穀物や農業の神でしたが、中世以降に商工業が発展すると、開運の神様として全国的に広く信仰されるようになり、江戸中に朱色の鳥居や祠が建てられたということです。

さて、最後の「犬の糞」。当時は野良犬がウロウロしていて、犬の糞が方々にころがっていたそうです。

この数の多い3つを合わせて、「伊勢屋、稲荷に犬の糞」というようになったという、実に薀蓄(ウンチく)のある?お話です。
お尻(あと)がよろしいようで。

« 志ん輔・扇遊の会 | トップページ | OB落語会のDVD »

徒然」カテゴリの記事