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2010年11月12日 (金)

蒟蒻・吝嗇・悋気

「蒟蒻」・「吝嗇」・「悋気」・・・・。
一般的には、いわゆる"難読漢字"だと思いますが、落語好きにはお馴染みです。
順に、「こんにゃく」・「りんしょく」・「りんき」と読みます。

「蒟蒻」は、あの食べるこんにゃくのこと。"明日食べてもこんにゃく(今夜食う)"という。最近は健康食品として人気の高い食材。
「吝嗇」は、"けちん坊"のこと。隣の鰻屋さんの蒲焼のにおいをおかずにしてご飯を食べるという人たち。
そして「悋気」は、焼きもち。舶来言葉ではジェラシー(jealousy)。

いずれも、落語の演題やテーマになっている言葉なので、落語好きには難なく読めるのです。(書くのは・・・、無理でしょう。)
中でも、「悋気」なんていうのは、なかなか色気のある言葉だと思いますね。

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八代目桂文楽師匠の十八番に「悋気の火の玉」というのがあります。
『悋気は女の慎むところ 疝気は男の苦しむところ』なんてえのがございます。
と言ってあんまり妬かないのもいけないんだそうですな。
「俺がこんなに道楽をしてるのに、女房は厭な顔一つした事が無い。ことによったら何か出来たんじゃぁないか」なんてぇのは穏やかでございませんだから、妬いていけず妬かないでいけずその中間をいくんだそうですな。
これ即ち『悋気(臨機)応変』てんで・・・、あんまり当てにはなりませんけど。

・・というのがマクラの一部です。

"焼きもちは遠火で焼けよ焼く人の胸も焦がさず味わいもよし"
悋気・焼きもちというのは、ほどほどがよろしいようで・・・。

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