落語百選≪56≫
◇ 宮戸川(通し) 五街道雲助
◇ 宗論 五明楼玉の輔
「宮戸川」は、お花と半七の馴れ初めの噺というイメージが定着しているのは、その序の部分だけがポピュラーなためで、後半はストーリーが陰湿になるので、ほとんど演じられていませんから、私も聴いたことがありません。
ところが、最近は、この「宮戸川」の通しが復活しつつあるようです。
雲助師匠など、ぴったりだと思います。
そういえば、雲助師匠のお弟子さんの「隅田川馬石」さんが、「船徳」の原話である「お初徳兵衛浮名の桟橋」を演ったのを聴きましたが、ホール落語会や独演会などでは、こういうものも聴きたいと思います。さらに、それを自分で演ることができたら・・・・。
それこそ、「夢は五臓の疲れ」ですかね。有名な?「宮戸川・序」の後は・・・、
こうなってみると、もう翌朝は他人同士ではなくなっていた。これを叔父さんが疾走して二人の仲を取り持って、夫婦にさせてやった。
お花・半七は仲良く暮らしていたが、ある時お花が浅草詣りの帰途、雷門で夕立に遭い困っていると、悪者が三人してお花をさらって行き、手込めにして殺害する。傘を取りに帰っていった小僧が、雷門まで引き返してみると、お花の姿が見えない。乞食に聞いてみると、この事件が分かり半七も探し回ったが、遂に行方不明のまま一周忌の法事を済ませた。その帰途、半七は山谷堀から舟で両国まで戻ると、船頭の二人が三人組の片割れで、半七はその口からお花殺しを聞く。そして、「ふびんとは思ったが、殺した上で宮戸川に投げ込んだものさ」と知り、三人は芝居がかりで問答し、お花の仇を討つ。これは半七の仮寝の夢で、お花は無事小僧の迎えで、雨宿りから無事帰ってくる。揺り起こされた半七は「あぁ、それでわかった、夢は小僧(五臓)の使い(疲れ)だわい」。(古典落語事典より)
三代目米團治の門下。米之助を経て、四代目米團治を襲名。
人間国宝の桂米朝師匠の師匠で、五代目米團治は米朝のご子息が最近襲名しました。
「代書屋」の創作者として有名です。
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