親の話
「浜野矩随」やら「ねずみ」やら、実はOB落語会で演ろうとしている噺も、私好み?の噺というのは、どうも「親子」がキーワードになる傾向にあるようです。 台風が心配なのと、今月は帰省しない旨を母にメールしたところ、文字通り老骨に鞭打ちながら、自分の身体だけでなく、父のことや、周囲の方々の慶弔事で飛び回っている様子を、半分愚痴のような、半分励みのような内容のメールで返信して来ました。
これからチャレンジしたい「薮入り」や「子別れ」もそうですね。
人情噺ということになれば、必然的にそうなるのでしょうが。
やはり私は、マザコン・ファザコン・親コンなんでしょうか・・。
「浜野矩随」は母親の愛、「ねずみ」は父親との触れ合い、今度の「お楽しみ」は養母との葛藤です。
知人に、長くお付き合いさせていただいている「Iw」さんと、前の会社の同期の「Ik」さんがいます。
「Iw」さんとは頻繁に会っていて、先月末にも二人で暑気払いをしました。その時に、実家に久しぶりに帰ったという話題になりました。「これからは、頻繁に田舎に顔を見せに帰ろう。」なんて・・。
同期の「Ik」さんは、先日お母さんが転倒して怪我をしたそうです。お母さんのこともさることながら、台所に入ったこともないというお父さんに身の回りのことをやらせるのが大変だと・・・。
みんなそれぞれ、親に何かを返そう、面倒を見ようという気持ちが溢れていて、やっぱり親子なんだなという思いを強くしました。
心配している台風のことなどには一切触れず、「今月は来なくていいよ。落語に集中しなさい。」ということでした。
「かくばかり 偽り多き 世の中に 子の可愛さはまことなりけり」
親にとってはそうなんでしょうね。いつも、いつまでたっても。
「親思ふ心に優る親心」
ということで、稽古不足を理由に、今月は帰省を取り止め、稽古に励むことにしましたが・・。
「親の心子知らず」という言葉もあり・・・。頑張ります。