師匠の口上
先日届いた、窓輝さんの真打昇進披露口上書で、師匠が以下のような口上を述べておられます。
あたしは師匠の三遊亭圓生によく言われた言葉がある。
「芸というものは、丸々、教わり過ぎてはいけない。物真似のような軽々しいものしか得られないからだ」
では、どう学べばいいのだろうかと、あたしは考えるようになった。
さらに圓生は言った。
「芸は盗むもんだ」
あたしは窓輝にもそのことを伝えてきた。
「芸には貪欲であってもいいが、芸名をあれこれと欲しがるな。
盗んでいいのは芸であって、芸名を盗もうとしてはいけない」
いつの頃からか、窓輝も多くのいい噺家のいい噺に耳を傾けるようになった。
で、この度の真打昇進に際し、「名前は窓輝のままで行く」と言ってきた。
前座のときの窓輝。二つ目もそのままで窓輝。そして、真打になっても窓輝。
こんな窓輝がいつか、「初代 三遊亭窓輝」と言われるようになれますよう、ご声援のほど、よろしくお願い申し上げます。
・・・なかなか聞くことのできない、尊い口上だと思います。
19日の国立演芸場で、窓輝さんの全ての披露公演が終了しました。
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