師匠の昇進披露の頃
またまた先日稽古会で師匠からお聞きした話。
師匠が真打に昇進されたのは、昭和44年3月。41年前です。
窓輝さんが生まれる前の年ということになりますね。
この頃は、今のように複数の真打昇進は珍しかったそうで、師匠の時も一人だけの真打昇進でした。
・・・ということは、寄席の真打披露興行は、当然毎日がトリということになります。
しかも、当時は、国立演芸場はなかったものの、人形町末広や東宝演芸場があったはずですから、寄席定席6ヶ所で、それぞれ10日間の興行だったそうです。
60日間ぶっ通しで、寄席のトリを勤めるという・・、こりゃまた大変なことです。
師匠は、この60回の高座で、全て違う噺をお演りになったそうです。
・・・ということは、60の噺が完璧に出来なければいけない。
しかも、トリですから、前座噺などは出来ない。前に上がった師匠たちの噺とついてはいけない・・。
真打になるというのは、本当に至難の業だったということですね。
さらに驚くことに、この60日間のうち、50日以上通ってくれた女性ファンがいたそうで、師匠も後になって知ったそうで、「本当にありがたいことだよ。」と懐かしそうでした。
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